ドラマ「太陽を抱く月」の第3話「運命のいたずら」のネタバレをまとめました。
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複雑な再会とヨヌへの手紙
王女の学友に選ばれたヨヌは、王宮へ到着した。
そしてその頃、もう一人の学友、ボギョンもまた王宮へ到着した。
ソルの一件で最悪の出会いだった二人は、思いがけぬ形で再会を果たしたのだ。
父に王宮では敵となる相手とでも、親しいように振る舞いなさい…と言い含められて来たボギョンは、仲良くやりましょう…と声を掛けて来たヨヌに対し、内心心穏やかではないものの、父の言いつけを守り無理矢理笑顔を作った。
その頃、彼女たちの到着と時を同じくして王宮へとたどり着いた国巫のノギョンは、大王大妃に呼ばれ顔相を見るよう依頼されていた。
二人の娘の内、王妃の相を持つものはどちらなのか?と。
またその頃、ヨヌから貰った植物が芽を出したものの、果たしてそれがなんなのかが分からず悩んでいた世子。
そうして今日からミナ王女の学友が来る事を思い出し、直接会って聞けばいい!と思いついたのだ。
まだ学友が誰なのか、それは彼には知らされていなかったが、彼の予想通りの娘達だった。
そうして「世子様ともあろうお方が、王宮内で一般の娘と密会など、許される訳がありません」と止めるヒョンソンを説得。
彼女に渡す手紙をしたためた。
会って話がしたい…と。
そうして手紙を託されたヒョンソンは、女官にその手紙を託し、彼から彼女へと宛てた手紙は、彼女が王女達と使う為に用意された裁縫道具入れにそっと入れられたのだった。
球蹴りの試合
球蹴りの試合観戦の予定の入っていた世子。
けれど見ているだけでは退屈だと、自分も参加する事に。
そうして球蹴りの会場へと移動している所で、兄の陽明君と出会った。
陽明君は先日ヨヌに言われた言葉をキッカケに、弟に会いに東宮殿へと向かう所だった。
そんな兄を誘い、さらには自分の師であるヨムまでも巻き込み、球蹴りの試合を行う事にした。
一方、ヨヌの方はボギョンと共に王妃に挨拶し、その後ミナ王女と対面、そして大妃に挨拶を。
大妃の元にヨヌ達が現れた時には、屏風の後ろにはノギョンが隠れていた。
王妃の相を持つ娘を見極める為に。
そんな謁見を終えた二人は、王女と共に刺繍を始めたのだが、天真爛漫な王女はすぐに飽きてしまい、ヨムの妹としてすでにヨヌを気に入っていたので、彼女を連れて外に遊びに出てしまった。
そんな王女を追いかけて来たボギョンや女官達と共に、目隠し鬼で遊び始めた。
そこに今度は世子の使いとして、彼女への伝言を預かったヒョンソンが現れ、ミナ王女にウッカリホ文学(ヨム)は世子様と共に球蹴りをしておいでです…と漏らしてしまった。
それを聞いた王女は、すぐに彼女の手を引き、今度は球蹴りの会場へと駆け出した。
その球蹴りの最中、世子から球を奪おうとし、世子を転ばせてしまったものが。
すると周りがざわめき、その者は捕らえられてしまった。
その様子に彼は「これは勝負だ。私に球を回す者、私の前を開ける者は厳罰に処す」とし、捕らえられた者を解放。
再び球蹴りを再開した。
そんな彼の姿に心惹かれた彼女は、じっと彼の様子を見つめていた。
そして彼女の様子を見つめる者が居た。
世子と同じ組で球蹴りをしていた陽明君だ。
「皆が世子様についても構わない。ヨヌだけは側に居てくれれば」と切なげに呟きながら。
その日陽明君は、父である王に面会を希望し、お願いをした。
「私の結婚について、何か計画がおありでしょうか?」と尋ねた彼は、「心に決めた人がいます。出来ればその娘と一緒になりたいのです」と。
「どこの娘だ?」と父に問われ、その娘が今日王宮で王も会った弘文館大提学の娘、ヨヌだった。
手紙が呼ぶ波乱
学友として王宮に入ったその夜、ヨヌは両親と兄と楽しく語らっていた。
父は王宮の恐ろしさを知っているからこそ、娘が王宮へと出入りする事を案じていたが、本人が楽しそうにしている事から、杞憂だったと胸を撫で下ろしていた。
その後、世子からの手紙が気になったヨヌは、ソルに相談を持ちかけた。
書いた本人も、彼女の目を盗んで盗み見たボギョンも、それを恋文と捉えていたのに。
受け取った彼女は夜も眠れない、会いたい…との言葉に、夜も眠れぬほど腹を立てている、懲らしめてやるから会いに来い!…とでも言うように、かなりズレた解釈をして怯えていた。
だから王宮でヒョンソンに声をかけられた時も、自分はホ・ヨムの妹ではないと嘘をついてしまったのだ。
その話を聞いたソルは、事態をややこしくしましたね…と言う。
こちらも主人のヨヌ同様に、手紙を果し状と捉え、すぐに決闘すべきでした…とおかしなアドバイスをしていた。
一方共に王宮に入ったボギョンは、父親に呼び出され、王女のお気に入りになれなかった事を責められていた。
私がホ文学の妹でないから、王女様はあの者が好きなのです…と父に訴える。
更にはイ・フォンと言う者まで、あの娘に恋文を送り、王宮には私の味方はおりません…と訴えた。
その言葉に父のデヒョンは驚いた。
イ・フォンとは世子の名前だったから。
そうして翌日大妃に面会し、恋文の事を報告。
けれど大妃は全く動じない。
なぜなら国巫のノギョンに、大妃様の思い通りになる…と言われて居たから。
そう、王妃の相を持つのはヨヌ。
けれど彼女は王妃になれぬ運命。
そして王妃の相を持たぬボギョン。
けれどボギョンは王妃となる運命。
ふたつの月がそれぞれ背負う運命。
果たして悲しいのは、どちらなのだろうか?
大妃が動じずとも、デヒョンはそうではなかった。
だから大妃に詰め寄った。
婚礼を早めるべきだ…と。
王もヨヌを気に入っている事を感じ取って居たからだ。
だから予言など不確かなものよりも、早く確実なものを手にしたかった。
そうして密かに大妃とデヒョンとで、世子嬪選びの準備を始める事にした。
もう選ばれるのはボギョンと決まった世子嬪選びを。
人違いの密会
王宮で暮らしたい。
叶えてください。
そう父の吏曹判書に頼んだボギョンは、少しでも世子の気を引こうと身支度に気合を入れたのだろうか。
王女の学友として王宮に入る日であったが、予定より遅れて到着した。
そこに先日ヨヌに「ホ文学の妹ではない」と嘘をつかれたヒョンソンが、ボギョンをヨヌだと勘違いし、世子の元へ連れて行ってしまった。
当然そんな勘違いが起こっている事など知らない彼は、隱月閣で彼女の到着を待っていた。
そこで自分は世子だと改めて告げ、そなたに会いたくてこんな事をした…と告白するつもりだったのだ。
所が顔を伏せているボギョンがヨヌでないと気づかないまま、「そなたが王宮に来ると知り、会いたくてこんな事をしてしまった」と伝えてしまう。
出会ったあの日、彼を相手に物怖じしない物言いだったヨヌ。
けれどあまりに大人しい事が気になり、「冷たいではないか。やっと会えたのだ、顔を見せろ」と命じた。
そうしてゆっくりとボギョンが顔を上げると、その顔に全く見覚えがなく驚きの表情を隠せない。
「誰だ、お前は?」と呼び出しておきながら、驚いて問いかけると、「吏曹判書ユン・デヒョンの娘、ユン・ボギョンです」との答えが。
父同様、外戚を快く思って居ない彼だったので、よりによって…と慌てて「人違いだ」と告げ隱月閣を後にした。
それで終わりになるはずだったのに…。
彼が隱月閣から慌てて出てくるのを見て居た女官がいたのだ。
そうして「世子嬪が隱月閣で吏曹判書の娘と密会して居た」と言う噂が王宮内に広まってしまった。
それを耳にした王は、世子を呼び出し厳重に注意した。
そこで彼は父に告げたのだ。
「私には慕っている女がいます。その者と会おうとしたのですが、人違いで…」と。
そして「その娘は弘文館大提学の娘、ホ・ヨヌです」と。
王は驚いてしまった。
なぜならつい先日、彼の兄の陽明君からも、同じ名前を聞いたばかりだったから。
兄弟共に心を寄せてしまったのだ。
たった一人の娘に。
そうして王は彼に自分の立場をわきまえろと注意した。
政争に彼女を巻き込む事になるのだぞ!…と。
更には世子嬪選びの為に、近々嘉礼都監が設けられると告げられてしまった。
そう、彼は世子で後に王になる者。
自分の好みで相手を選べる立場ではなかった。
一方ヨヌもまた辛い想いを味わって居た。
王宮から帰る際に朝遅かったボギョンを案じた所、「実は世子様に呼び出されていたの。私を見て忘れられなくなったから、会いたいと言われたわ。誰にも内緒ね」と嘘をつかれてしまったから。
とても遠い人、でも慕う気持ちはたしかに生まれていたのだ。
その証拠に、ボギョンの言葉に酷く胸が痛んだ。
禁婚令
朝廷で世子嬪選びを進める事が正式に決定され、12歳から16歳の娘への禁婚令が出された。
そしてその夜王宮では清めの儀式として、宴が開かれる事に。
そうしてその日王宮に来ていたヨヌとボギョンもまた、その宴に参加していた。
中央では面をつけた者達が、賑やかな音楽に合わせ踊っていた。
皆が踊りに目を奪われる中、陽明君はヨヌを見つめていた。
けれどそのヨヌは、世子を見つめていた。
同じ王宮にいても、やはり遠い存在の彼を。
そうして彼女が彼から踊りへと視線を移すと、今度は彼がヨヌを見つめた。
交差しない想い。
けれど確かに違いが互いを想っていた。
そうして踊りが盛り上がる頃、清めの儀式に王宮を訪れていたノギョンは、ヨヌの身を案じ「逃げなさい、あなたに背負える運命ではないから。逃げられる時に出来るだけ遠くに逃げなさい」と声を送った。
その声に導かれ、踊り手の輪の中へと歩き出した彼女は、そこでノギョンの姿を見た。
けれどすぐに消えてしまったその姿を探して歩き出すと、目の前に面を付けた男が現れ、彼女を連れ去った。
たどり着いた先は隱月閣。
そうして男がゆっくりと面を外すと、中にはまっすぐな瞳で彼女を見つめる世子が居た。
そうしてやっと彼は自分の口で、世子だと伝える事ができたのだ。
更に彼は「忘れろと手紙に書いたな?けれど無理だ。忘れられぬ」と、募る想いを彼女へ伝えた。
逃げられなかった。
逃げろと警告された直後、運命が彼女を連れ去ったから。
抗う事の出来ない深い縁が、二人の間にはあるのかも知れない。
そんな二人を祝福するように打ち上げられる花火。
悲しい運命を歩まなければならない二人にとって、今は短い幸せな時間の始まりなのかも知れない。
これから先、何が待ち受けているのかは分からない。
ただ分かるのは、逃げられないという事だけ。
どうしても離れられない運命なのだから。