ドラマ「宇宙を駆けるよだか」感想とネタバレ

外見だけ変えても意味がない。
その人自身が本当に変わろうとしなければ。


そして人は、変わろうと決めた瞬間から、変わり始めるのかもしれない。
自分が変われば周りが変わる、世界が変わる。
例えばそれが小さな変化だったとしても。

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感想

きっかけは「キルラキル」と言うアニメ。
Huluで期間限定で配信していたそれが、期日が過ぎて続きが見られなくなった事。


調べてるみるとNETFLIXなら配信されている。
ならば無料期間もあるし、オリジナル作品も多数配信されているから、HuluからNETFLIXへと乗り換えよう。


そんな気持ちでキルラキルの続きの為だけの乗り換えでした。
そこで最初に出会ったのがこの作品。
NETFLIXのホームで、予告が流れていたのが気になり、軽い気持ちで見たらハマってしまい、一気に見てしまった作品。


まず第一に若手の女優さん二人が、大変素晴らしかったです。
中身が入れ替わってしまうという内容なので、二人とも第一話で自分ではない役を演じる事になります。
そんなお二人が、入れ替わる前と後では、全く別人になるように小日向あゆみと海根然子を演じてくれた事が大変素晴らしかったです。


そして火賀くん役の重岡さんの存在。
彼の笑顔と持っている雰囲気にすっかり魅了され、火賀くんみたさに止められなかったというのもありました。


入れ替わってしまう話は、今までにもいくつかご縁がありましたが、入れ替わり方も特殊で、海根さんがあゆみちゃんになりたくて飛び降りるシーンでの落下の時のあの音。
ぐちゃっとなるような効果音も、ものすごく怖かったです。
第一話はあゆみちゃんが感じていた恐怖とショックを共有しつつ見る事が出来、そのお蔭ですっかり作品にハマってしまったのです。


基本的には明るく楽しい作品が好きで、色で言えば虹のようにカラフルな感じのものが好きです。
この作品は、グレーのような雰囲気のある作品でした。
それでもそんな世界観に魅了されてしまう、上手な作りだったと思います。


外側からでは、どんなに相手の立場に立てる優しい人だったとしても、多分見えてない事がたくさんあって。
そんな辛さを入れ替わった事で痛感する様子も、考えさせられるものがありました。
辛い中、それでも海根さんはずっとこうして辛かったんだ…と、海根さんの心に寄り添おうとするあゆみちゃんと、欲しかった外見と恋人を入れ替わりで手にしたかに見えた海根さん。
二人が常に対象的に描かれていたのも、すごく興味をそそられました。


何より、海根さんの姿になっても、自分を理解して貰おう、今居る状況を少しでも変えて行こうと頑張るあゆみちゃんの姿に感動しました。
そしてそんな彼女の頑張る原動力となってくれた火賀くん。
二人の様子が微笑ましくて、とても素敵でした。


最後の元に戻ってからの終わり方も、大変好ましく思いました。
入れ替わった事で分かり合い、生まれた絆。
それがずっとこれから先も続くといいな…と思いました。


ネタバレ

然子と入れ替わってしまった事で、然子の苦しみを知るあゆみ。
学校に居場所はなく、友達もいない。
家でも親に疎まれている。


そんな中、文化祭の準備の最中、火賀が気付いてくれた。
彼女があゆみである事に。
誰にも気付いてもらえず折れそうだった心。
けれど火賀のお陰で、あゆみはまた立ち上がる事が出来た。


彼女があゆみだと気付いた火賀は、姉に頼みヘアピンを選んだ。
そうして顔を隠すように伸ばした然子の前髪を、そのヘアピンで留めてくれた。
その方が全然いい」と。


そんな火賀の助けの中、然子の体であゆみは奮闘した。
散らかり放題の家を片付け、クラスのみんなにも「私はそんな笑われるような顔かな?私を笑ったり嫌ったりする前に、もっと私を知ってください」とクラスメイトに語りかけ、「ほっぺなんて気持ちいいんだから、触ってみて」と、あゆみ時代の友人に頼むと「何これ、すごい気持ちいい」と盛り上がり、クラス中が彼女の頬に触れたがった。
放課後はクラスメイトと、スイーツの食べ放題に行き、その食べっぷりで大いにみんなを盛り上げさせた。


一方あゆみの体を手に入れた然子は、最初こそあゆみとしての生活を満喫したが、結局あゆみの頑張りに、自分が入っていた頃とは別人のようになった然子に嫉妬を覚える。
そうして公史郎にも、中身が然子であると知られてしまう。
けれど公史郎はそれで構わないと、然子とともに居ると言う。
あゆみちゃんの顔が好きだったから…と。
それでもなんだか満たされない。


然子だった頃に、唯一優しくしてくれた公史郎。
そんな彼が、なんでも持っているあゆみと付き合い始め、公史郎を奪いたくて計画した入れ替わり。
赤月の日に、入れ替わりたい相手の目の前で確実に死ぬ。
それが入れ替わる方法。
死ぬ覚悟で実行して手に入れた体。


これで全てうまくいくはずだった。
なにもかも手に入れたはずだった。



けれど、実際はなにも手に出来ていない。
公史郎だって、本当は入れ替わりの情報が欲しくて、然子の側に居るだけだったから。


然子を騙す必要があるから、あゆみの体を取り戻すためとは、決して口にしていない。
そどころか、俺も火賀になりたいんだ…と、奪いたい体があるから気持ちが分かる…と共感した態度も見せていた。
けれどきっと言葉にはしない部分で、然子には伝わっていたのかも知れない。
しろちゃんは側に居てくれるけれど、その心はここにはないと。


どんどん人気者になる然子の体と、なりたかったクラス一の美少女で人気者のあゆみの体なのに、居場所をなくしていく然子。


そうして公史郎の作戦が開始された。
然子に入ったあゆみを騙し、然子にも本当の事を告げずに、火賀と公史郎が階段から落ち入れ替わったのだ。
然子は火賀とあゆみが入れ替わると思っていたため、揉み合い公史郎も火賀と落ちてしまった事で動揺していた。
しろちゃんはしろちゃんのままでいて欲しい…と思っていたから。


けれど病院に運ばれ、火賀は目を覚まさず、目覚めた公史郎の中身は火賀になっていた。
その事実にショックを受け、病院を飛び出した然子。


その後、火賀の体に入った公史郎が目覚め、自分の計画をあゆみと火賀に話してくれた。
あゆみちゃんの体を取り戻す方法を考えたんだ…と。


赤月の研究をし、自身も入れ替わりを経験している研究家の話によると、一度入れ替わった人間同士は元には戻れないんだとか。
実際に研究家も入れ替わりのパートナーと試し、その時の動画を残しているが、入れ替わりの為に飛び降りたパートナーはそのまま死亡してしまった。


そこで公史郎は考えた。
シャッフルして、他人の体を経由する事で、最終的に自分の体に戻ると言う手段を。


現在、あゆみは然子の中に、公史郎は火賀の中に、火賀は公史郎の中に、然子はあゆみの中にいる状態。
次の赤月で、あゆみの体と火賀の体で入れ替わりをし、然子の体と公史郎の体で入れ替わりをする。
すると、あゆみは公史郎の中に、公史郎はあゆみの中に、火賀は然子の中に、然子は火賀の中にいる状態に。
そしてさらにその次の赤月では、あゆみの体と公史郎の体が入れ替わりをし、火賀の体と然子の体が入れ替わりをする。
そうする事で、それぞれ自分の体に帰る事が出来る事に。


けれどこの作戦を行うには、4人でやらなければならない。
つまり然子の協力が必要不可欠だった。
けれど今然子はショックを受け、居場所を失っている。
欲しくて手に入れたあゆみの体を簡単に返すとも思えない。


だから最初は男性陣からは、騙してでも…と言う案も出たりした。
それでもあゆみはちゃんと話して分かってもらって戻りたいと言う。
然子になってみて、初めて然子の孤独を知ったから。


そうして彼らは無事に然子を見つけ出し、わかり合う事に。
赤月は後二回しか起こらないと言う研究データが発表され、失敗は許されない中、計画通り二回の赤月でシャッフルを成功させた。


元に戻ったあゆみは、公史郎とは前のように付き合えないと言う。
そして然子の中に居て辛かった自分を支えてくれた火賀にも、然子の体の頃に告白されていたが、そちらも断った。
その事で、火賀に公史郎の元に戻るように言われたが、結局友達として側にいる事に。


入れ替わりをキッカケに、あゆみ、公史郎、火賀の3人組は、そこに然子も加わり4人で行動するようになった。
放課後、仲良く寄り道をしたりもするように。
あゆみの体を手に入れても、手に入れる事の出来なかった自分の居場所。
然子はこの入れ替わりを通して、元の然子に戻った今、やっと居場所を手に入れたのかも知れない。


見た目は全然関係ないとは言い切れないだろう。
けれど、見た目だけじゃない、自分自身が変わる努力をする事で、周りの反応が変わり、自分を取り巻く環境を変える事は出来るのだろう。
まずは変わりたいと思うこと、そして一歩を踏み出すこと。
その勇気さえ持つ事が出来るのなら。


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