キム・スヒョン主演のドラマ「太陽を抱く月」の第4話「愛の行方」のネタバレ(あらすじ)をまとめました。
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世子嬪揀択の内定者
隱月閣で再会を果たした二人は、やっと誤解を解くことが出来た。
ヨヌはボギョンから世子の話を聞き、世子の想い人をボギョンだと思い込んでいたが、それは「そなたが嘘をつくからだろう」と以前彼女がヒョンソンに自分はホ文学の妹ではない…と話した時の事を持ち出した。
つまりはあそこで彼女が自分の身分を偽った為、ボギョンがホ文学の妹と思われ呼び出された。
そして本人は人違いだとすぐに世子により知らされたものの、王女に気に入られているヨヌを憎らしく思ったのか、自分が世子の想い人であるようにボギョンが偽っていたのだ。
そして彼はその時に彼女が以前贈った『ちしゃ』に込めた彼女の想いを聞く事に。
そこには『待つことの意味と民心についての教え』が込められていた。
その彼女の想いを嬉しく思った世子は、翌日から事あるごとにヒョンソンにその話を繰り返し惚気ていた。
それほどに幸せだったのだろう。
だから彼はあの夜、彼女に揀択(カンテク)の話をし「名乗りをあげるだろう?」と尋ねた。
当然彼女のよう民の心にも聡く賢い娘が、選ばれると思っていたからだ。
そしてその時はヨヌも選ばれたいと、彼のとなりに並びたいと思った事だろう。
ところがホ文学の授業の際に揀択の話を持ち出した所、「どうか妹の事は外してください」と奏上されてしまう。
理由が分からない世子は、その事に怒りをあらわにした。
けれどヨムは言うのだ「どうせ無理なのです」と。
そうして訳が分からぬまま怒りをヒョンソンにぶつけた時に、彼は気づいたのだ。
「ホ文学は妹を心配されたのでしょう。誰が選ばれるか内定しているから」と言うヒョンソンの言葉で。
そうして彼は考えた。
嘉礼都監(カレドガム/世子嬪を選ぶために設けられる機関)の主管は大妃だ。
大妃ならば外戚の力を強めようとするだろう。
ならば内定者は吏曹判書の娘のボギョンだ…と。
王の苦悩
嘉礼都監の内定者を撤回したい!
そう思った世子は王の元へ。
そうして王に頼んではみるものの、嘉礼都監は大妃様が主管で管轄外だと言われてしまう。
そして「恋心のために動けると思うのか?」と。
だから彼は答えた。
恋心ではありません…と。
当然恋心もある。
けれどそれだけではないのだ。
彼がヨヌを求めるのは、彼女が国母として相応しい娘だからだ。
けれど元はと言えば、彼がヨヌと間違いボギョンを呼び出した事が、王宮内で噂になった事が原因。
自ら醜聞を広め、その火消しに婚姻する事になった者が、もっともらしい事を言うな!と咎められてしまう。
だから彼は提案した。
「全てを出発点に戻せたら、公正な揀択をして下さいますか?」と。
そして彼には作戦があるようで、成均館(ソンギュンガン)の斎会(チェフェ)の実態を調べ、代表者である掌議(チャンウィ)の調査をするようヒョンソンに頼んだのだ。
その頃王に面会をするためにやってきた陽明君。
彼は先日見てしまったのだ。
弟がヨヌと密会しているところを。
だから禁婚礼が出て焦っていた。
そうしていざ王に面会をし、先日の慕う娘と婚姻させてほしいとの願いを再確認した所、事態は一変。
先日の話では考えておくと手応え十分であったのに、相手が大提学の娘と分かった王は、約束などした覚えはない…と切り捨てたのだ。
そうして息子二人が共に同じ娘を慕っている事を知り、どちらからもその娘と婚姻したいと頼まれて困ってしまった父は、癒しを求め王女に会いに行った。
しかしそこでまた新たな問題に遭遇してしまった。
なんとミナ王女までもが大提学の息子である、ホ文学と婚姻したいと言い出したのだ。
ホ文学を世子の師としたのは、後に世子が王位に就いた時に、世子を支える人材として期待していたからだ。
優秀なホ文学に時代の政局を担ってもらいたいと考えていたからだ。
なのにミナ王女に見初められてしまった。
王女の夫となれば、官職に就けないだけでなく、政治的な発言すら禁止されてしまう。
将来有望な有能な若者に、それはあまりに酷な仕打ちだ。
だからどんなに娘が可愛くても、首を縦に振ることは出来ない。
けれどワガママなミナ王女は大泣きしてしまう。
私は不細工で無能な出来損ないとしか婚姻出来ないのですか?と。
そんな涙が、さらに父を苦しめるのだった。
それぞれの想い、思惑
ヨムは世子から揀択の話が出た事で、妹を案じ話をしに行った。
既に内定者の決まった揀択。
妹を参加させ、一生独り身の人生を送らせたくはない。
だから『避強自保』で敵が強い場合は、まず自らの安全を確保するものだと話す。
しかし『一手不退』と一度打った手は戻せないと返すヨヌ。
そして人の心も一度好きになれば、その心を戻すことは出来ないと、自らの想いと意思を兄に告げた。
その頃世子は揀択が公正に行われるよう、成均館の掌議を呼び、「世子嬪の揀択が勢力維持に利用されても構わないのか?」と投げかけた。
学識のあるものは、王が過ちを犯せば異を唱えるべきだろう…と煽ったのだ。
そして吏曹判書は案じていた。
王も世子も、明らかに自分の娘ボギョンではなく、弘文館大提学(ホンムングァンテジェハク)の娘ヨヌを気に入っている様子が見て取れたからだ。
だから大妃に相談したのだ。
「万が一に備えるべきでは?」と。
そんな心配はないと言う様子の大妃だったが、「後に後宮(フグン)に迎えられ寵愛を受け、先に懐妊と言うことになれば…」と言うのだ。
そして「星宿庁の国巫は大妃様の側の人間ですよね」と暗に巫の力を使っては?と仄めかす。
かつて太陽を消した大妃だから、月を消すのは容易いだろうと。
公正な揀択へ
世子に煽られた成均館の学生たちは、王宮の前に座して上訴していた。
「外圧に屈せず公正な揀択を」と。
そうして5日が過ぎた時、朝廷ではその件について話し合いがなされ、「成均館の上訴には、善悪を問わず答えるのが慣例」とし、回答を迫る声が。
所が吏曹判書側の重臣達は、なんとしてもボギョンを王妃にしたいと「慶事を前に泣き叫ぶとは、すぐに扇動したものを探し処罰すべきです」と王に訴えた。
しかし、大提学はそれに対抗。
訴えた学生を処罰すれば、政治に進言出来るものをなくしてしまう…と案じたから。
そんなやりとりの後、王は成均館の学生への返事を決めた。
「成均館の忠誠心に答え、元来揀択は内命婦の管轄だったが、此度は王も関わる事とする」と。
そうして審査の会場が変わり、通常3回行う揀択も予算を考慮し2回で選ぶ事とし、さらに審査には王を始め朝廷からも3名加わることになったのだ。
そう、世子の望み通り、公正な揀択がついに行われる事となった。
しかし主管である大妃ば面白くない。
親に逆らったと激怒したのだ。
主君とは親孝行の心が大切なのでは?と。
そんな母に王はウィソングン殺しの件が大妃と吏曹判書によるものだと、今まで黙ってきた事が私の親孝行だと思って下さいと反論。
そうしてついに内定者なしの揀択が行われる事となった。
旅立つ陽明君
揀択の内定者はいなくなった。
けれどそれは表面上のもので、結局はボギョンが選ばれるだろう。
そう誰もが思っていた。
だからヨヌの母も娘を案じ、一次審査で落ちるよう、間違った作法を教えたりしていた。
けれど真心を持って揀択に臨みたいと言う娘の言葉に、彼女の意思を尊重する事に決めた。
そうして無事に彼女が二次審査へ進む事が決まった頃、陽明君は旅立とうとしていた。
きっと辛かったのだろう。
心から望むものは全て弟が手にし、自分では手に入らない。
だからせめて婚姻はと望んだのに。
結局彼女も弟のものになってしまうのだから。
そうして彼は別れの挨拶にヨヌの元へ。
旅立つのですか?と彼に尋ねたらヨヌに、「共に行くか?」と尋ねた。
選ばれるのは吏曹判書の娘だろうから、きっと一生独身で家に閉じ込められる事になる。
だから私と逃げれば、陽明君の…王子の地位など捨ててやる…と。
けれど彼女は断った。
一緒には行けないと。
だから彼は応援の言葉を残し、ヨヌの家を後にした。
そうしてまだ知らぬ土地へと向け、足を踏み出した。
そんな彼の前に友であるウン(ジェウン)が現れた。
彼女が二次審査に残ったと。
そして王様に奏上するべきでした…と言う。
けれどもうそれは試していた。
けれどダメだったのだ。
だから彼は孔子の話を雲に聞かせた。
父に殴られても黙って耐えた息子に、「お前が死んだら父は人殺しになる所だった。愚か者が」と諭された話だ。
沢山のものを耐えてきたのだろう。
弟に罪はない。
けれど彼の欲しかったものは、全て弟のものになってしまった。
だから思うのかもしれない。
もっと早く自分も声を上げるべきだったのだろうか?…と。
王の価値
最終選考では、王直々に選ばれた3名に質問をした。
それが「王の価値はいかほどか?」と言うものだった。
非常に答えにくい質問だろう。
一人は金額で答えた後「金銭には疎いもので、いかほどが大金なのか存じ上げません。申し訳ありません」と答えた。
すると二番目のボギョンは、模範的な回答で返した。
「空のように広く、海のように深い王様の徳に値段をつける事は出来ません。どうか空の広さや海の深さを測れるものがあれば、お教え下さい」と。
しかしその模範的な回答は、王にとってはつまらないものだったようだ。
そうして最後がヨヌだった。
彼女は「謹んで申し上げます」と前置きした上で、「一両にございます」と答えたのだ。
その回答に審査員として同席した重臣は驚き、大妃は勝った!と確信したような笑みを見せた。
しかし蓋を開けてみれば、選ばれたのは一両だと答えたヨヌだったのだ。
理由はこうだ。
一両は民にとっては非常に価値のある価格。
一万両を持つものには、その価値は分かりませんが、何も持たぬ民にとっては非常に価値のあるものです。
ですからどうか万民に公平な慈悲深い王であって下さい。
…と答えたのだ。
臆す事なく。
その回答がいたく気に入った王は、審査の後もその言葉を思い出していた。
最初で最後の幸せな夜
嬪宮(ピングン/世子嬪の事)が決まり、王族との挨拶。
けれどそこにミナ王女の姿はなかった。
未だヨムとの婚姻を諦められないミナ王女は、餓死したいからと食事を断ち布団に潜りんでいた。
そんなミナ王女を母が諭すも聞き入れてもらえず、ミナ王女は祖母の大妃の元へ。
「お祖母様、ホ文学と婚姻させて下さい!」と。
後から来た王妃と女官たちに連れ出されたものの、ずっとその事を泣き叫ぶミナ王女。
そしてそんな孫娘の姿に、祖母は良からぬ事を思いついてしまったのだ。
一方嬪宮に選ばれたヨヌは、王様の計らいでと案内された隱月閣で、親元を離れて過ごすはじめての夜を迎えていた。
そんなヨヌに、彼女付きの尚宮(サングン)は、彼女に手ぬぐいを渡してくれた。
「必要かと思いまして」と。
受け取った時には分からなかった。
しかし一人になった途端、家が母が恋しくなり思わず涙ぐんでしまったのだ。
そうしてその涙を手ぬぐいで拭った時、彼女は尚宮の真心を理解したのだった。
涙を拭い、ふと手ぬぐいを見ると、そこには文字が。
広げてみればそこには文が認められており、「泣き終えたら窓の外をみてみよ」と言う世子からのものだった。
慌てて窓から外を見ると、そこには世子の姿が。
しかし婚姻前に会う事は禁じられているので、「世子様は民の模範となる方です」と彼を諌めた。
そうして窓を閉じたのだった。
それでも彼が気になり、再び窓を開けると、そこに彼の姿はない。
慌てて扉から外へ出ると、そこには世子が人形劇の用意をして待っていたのだ。
王からの許可は貰っていて、悲しんでいる彼女を楽しませようと、急いで準備してくれたらしい。
二人並んで椅子に腰掛け、人形劇を楽しむ。
景色の美しい隱月閣の庭園での幸せなひと時。
その時は思っていた。
こんな時間がこれから先も、ずっと続くのだと。
けれど不穏な影が彼女に忍び寄る。
「世子嬪が変わったから始末せよ」と言う大妃の一言により。
依頼を受けたのは星宿庁のノギョン。
警備が厳重で刺客を送ることも、毒を盛ることもできない。
ならばそなたの呪術しかあるまい…と。
断ろうとしたノギョンたったが、大妃の後ろ盾がなくなると星宿庁の存続が危うい。
多くの巫を抱える身としては、その者たちを守る義務もある。
そうしてノギョンは、悩んだ末に、今は亡きともアリに祈った。
「あの子の命を奪うのは私なの?私はどうすべきなの?」と。
そんなノギョンにアリがくれた答えは『二人工』つまり『巫』だった。