イ・ジュンギさん主演ドラマ「アラン使道伝」第5話「桃園の誓い」のネタバレ(あらすじ)をまとめました。
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あの世に置いてきたかんざし
逃げたアランを捕まえられなかったウノは、葬儀には戻らず役所へと向かった。
するとまるで最初からそこで待っていたかのようなアランがいたのだ。
「なぜ来たんだ?」と尋ねても「何のことでしょうか」ととぼける彼女。
彼女のそんな様子に、これ以上追求しても無駄だと悟った彼は、人になったと言う彼女に詳しい話を聞くことにした。
「本当に真実を探しに来たのか?」と尋ねると「そうよ」と答える。
きっと彼女の探す真実の中に、彼の母の手がかりがあるハズだから、彼は「じゃあ、まずはかんざしを出してみろ」と手を出した。
所がここで予想外の返事が帰ってきた。
「かんざしならあの世に置いてきたわよ」と。
それは彼女の意思ではなかった。
現世に人として戻された際に、水の中に裸で落とされた彼女は、かんざしどころか服も肌着すらも身につけて無かったのだ。
文字通り身一つで帰って来たのだった。
けれどそんな彼女の事情など知らない彼は、「どうして置いて来たりしたんだ?」と語気を荒げる。
彼にしてみたら、母を探す大切な手がかりだったから。
けれど今度は彼女がそんな事情など知らなかったから、「私が帰って来たんだから、あんなものいいじゃない」と言ってしまう。
彼女にとってはあんなものでも、彼には大事な手がかりだ。
すると今度は彼が「お前みたいな幽霊なんかより、あのかんざしの方がよっぽど大事だ!」と言ってしまった。
彼女を責めたかった訳じゃない。
ただ唯一の手がかりを失った辛さからだった。
けれど彼の言葉は彼女には心無いものに聞こえたのだろう。
「そんなだから母親が居なくなるのよ!きっと母親にも酷い言葉を投げつけていたんでしょう?」と言われてしまう。
彼女だって彼を傷つけたかった訳じゃない。
ただ売り言葉に買い言葉で放ってしまっただけ。
そうして口論となり、彼は彼女を置いて役所を出て行ってしまった。
彼女が涙を流している事も知らずに。
そうして一人で考えていた。
彼女の言う通りだったから。
最後に母に会ったあの日、自分はたしかに酷い言葉を投げかけたのだ。
あれが最後だなんて思わなかったから。
だから悔いている。
悔いているのに、またやってしまった。
彼女に酷い言葉を投げつけてしまった。
そうして外で夜を明かした彼は、役所へと戻った。
答えはお前の記憶の中に
「あれは母上のかんざしなんだ」
翌朝、気まずいながらも顔を合わせた二人は、なんとなく和解し、彼は彼女になぜかんざしに拘るのかを話し始めた。
彼の言葉を聞いて驚いた彼女は「じゃあ、なぜ私が使道の母上のかんざしを持っていたの?」と驚く。
「答えはお前の記憶の中にある」と言う彼は、母の失踪と彼女の死について関係性を説明した。
彼の母の失踪は三年前、密陽で。
ソリムの死も三年前にこの密陽で起こった事。
そしてそのソリムは死んでもなお、彼の母のかんざしを死にしていた。
彼女が死ぬ前にそれを拾ったのかも知れない。
彼の母が彼女に渡したのかもしれない。
彼女が母から奪ったのかも知れない。
真相は分からない。
けれど何も関係がないとは考えにくい。
彼の言葉に彼女は少なからずショックを受けていた。
「今まで協力してくれたのもそのためだったの?」と尋ねた彼女に、「俺は肝が太いだけで優しくはない。お前は人を見る目がないな」と、以前人を見る目があると言っていた彼女の言葉を揶揄した。
彼は冗談めかして言ったけれど、彼女は悲しくなってしまった。
その後、彼のいる部屋を後にしたアランは、一人でソリムの部屋へ。
そこで彼とのこれまでの事や彼の言葉を思い出し考えてみた。
彼にとって彼女が唯一の手がかりなのかも知れないが、彼女がソリムだと調べてくれたのも彼だった。
そう、ウノにとってはアランが手がかりで、アランにとってはウノが手がかり。
それにアランはウノの力を借りるつもりだったのだ。
自分の死の真相を確かめるために。
ならば気兼ねなく頼める!と割り切り、今度はすっきりした気持ちでソリムの部屋を出た。
そうして役所の離れのそこから役所へと向かうと、アランを案じたウノが待っていた。
そんな彼の様子を見たアランは、「使道、協力しよう」と声をかけた。
彼もそのつもりだったのだろう。
「桃園の誓いをするぞ」と持ってきた桃を彼女にも渡し、二人で桃を頬張った。
狙われたアランとジュワルの秘密
その日の夜、寝ているアランは黒尽くめの服を身に纏ったジュワルの襲撃を受けた。
当然眠っているアランは気づかない。
そうして忍び込んだジュワルに胸を刺されてしまう。
自らの死の真相を確かめるために、やっと手にした体だったのに。
ジュワルはアランの命を奪い、彼女の首にお札のよつな物を貼り付けると、その体を抱き上げ役所を後にする。
そうして馬に乗せ、山奥の小屋へと運んできた。
その頃ウノは、なにかを感じ彼女の眠る部屋の様子を見にやってきた。
そっと扉を開くと、布団は空。
「こんな夜中になにをやっているんだ?もう幽霊じゃないんだぞ」と呆れたように呟き、彼女が夜遊びに出ているとでも思った彼は、そのまま部屋を出ようとして違和感を感じ取った。
そうして再び布団へと視線を送れば血のシミのようなものが。
慌てて布団を剥いで見ると、まるで胸を刺されたかのような位置に、大量の血があったのだ。
これはただ事ではない!と思ったウノは、急ぎ血痕を追い彼女を探したが、途中で途切れてしまったのだ。
一方彼女を山奥の小屋まで運んだジュワルは、昔を思い出していた。
それはまだ彼が幼かった日の記憶。
記憶の中の彼は、母のような女性と一緒だった。
そしてその女性は「そなたは今日からチェ・ジュワルだ」といい、彼の指に今も嵌めている指輪を嵌めてくれた。
そうして彼に言うのだ。
「これから閏月の満月の夜に、魂の清らかな娘を連れて来い」と。
「どうやって見つけるのですか?」尋ねる幼いジュワルに、その女性は「心配ない、指輪が教えてくれる」と言う。
彼の指輪は特殊な指輪で、魂の清らかな娘が近くにいると、光ってそれを教えてくれる物だったのだ。
ぼんやりとそんな事を思い出している彼の背後から「準備は出来たか?」と女性が現れた。
恐らくそれはあの日彼に指輪を渡した女だろう。
顔を隠していたその女は、彼の隣に立つと、その顔を見せた。
するとその顔は、なんとウノが探している母親だったのだ。
消えた屍と生き返ったアラン
「一体どう言う事だ」
ジュワルと共に魂の清らかな娘が横たわっているはずの小屋へと足を踏み入れた女は、中の様子に憤慨していた。
なぜならそこには居るはずの屍が消えていたから。
驚いたジュワル。
だって確かにこの手で命を奪ったのだから。
間違いなくここへ連れて来たのだから。
なのに屍が消えたのだ。
慌てたジュワルは、女を残し屍を探しに山を駆け回る。
その少し前の事、胸に強い痛みと息苦しさを感じ目覚めたアランは、自分の置かれている状況に驚きながらも必死に小屋から逃げ出した。
幸い屍を横たえたジュワルは、小屋に施錠しておらず、逃げ出すのは簡単だった。
そうして山を降りたアランは、そこで彼女を探していたウノと合流し意識を失った。
一体なにがあったんだ?と尋ねる彼に、何者かに襲われて胸を刺され、気づいたらあの山に捨てられていたと答える彼女。
でも痛みと恐怖からか、息も絶え絶えで、それだけ彼に伝えると倒れてしまった。
彼が見ても確かに胸には血の跡があり、服も刺された跡がある。
どう見ても心臓を一突きされており、なぜ自分で逃げて来られたのか不思議な状態だった。
その後彼は役所の自分の部屋へと彼女を運び、自分の布団に横たえた。
そうして彼女の側で眠り、翌朝目覚めた彼は再び彼女の血の跡へと目をやる。
間違いなく刺されている。
だから気になり、服をめくってみると、胸に確かに傷はあるものの、ほぼ塞がっているのだ。
「人になった」確かに彼女はそう言って喜んでいた。
けれどこれはどう言う事なのだろう?
本当に人であれば死んでいたはずなのだ。
「生きた体に死んだ心臓」玉皇上帝はそう言っていたように、彼女に与えられた心臓は死んでいる。
だから彼女は不死の存在となっていたのだ。
けれどまだ気づいていない。
刺された本人はもちろん、彼も訝しがるばかりで不死だとはまだ気づいていない。
彼女がウノに助けられた頃、ジュワルは彼女を見つけられずあの女に殴られていた。
閏月の満月に魂の清らかな娘を捧げれば、人間らしい暮らしをさせてやると、昔に言ったであろう…と。
そう、昔の彼は人間らしい生活とは程遠い暮らしをしていた。
幼いのに身寄りもなく食べるものがない。
飢えに苦しみながら、牛の餌を漁ってなんとか命を繋いでいた。
他の子供には蔑まれ、大人に見つかれば施される事もなく追い払われるだけ。
そんな彼を若旦那にしてくれたのが、あの女だったのだ。
捨てられた山
アランにと役所にある女物の服を用意した後、ウノは職員たちにあの山について尋ねた。
それは昨夜「気付いたらあの山に捨てられていたの」と彼女が言っていた山。
彼らの話によれば、そこは昔から『捨てられた山』と呼ばれ、霊が取り憑いているからと、誰も足を踏み入れなければお墓すら作られない場所なんだとか。
そんな場所にアランが拐われた理由は何だろう?
気になったウノは、トルセを伴い山へと足を踏み入れた。
「怪しい物を探せ」と無茶な命令をされたトルセだったが、陰の気に満ちた山奥で小屋を見つけた。
二人で小屋へと入ってみると、そこには簡素な祭壇のようなものがあり、アランが横たえられていたのだろうと思われる血痕も見つかった。
「若旦那、早く帰りましょうよ。こんな陰の気に満ちた場所、幽霊が頭の上に居そうで」と帰りたがるトルセだったが、ここはおかしな場所なのだ。
トルセの言うように陰の気に満ちている。
にも関わらず居ないのだ、幽霊が一人も。
だから彼は再びトルセに怪しい物を探せと伝え、小屋の中を探索。
するととんでもない物を見つけてしまった。
それはアランがあの世に置いて来たと言う、彼が母に贈ったかんざしだったのだ。
母のかんざしがここにある理由。
役所にアランを連れ去るために押し入った者の正体。
アランを狙う理由。
何一つ分からない。
謎は深まるばかりだった。