映画「LIFE!/ライフ」

監督:ベン・スティラー

製作:Samuel Goldwyn Films
   Red Hour Films

配給:20世紀フォックス

公開:2014年3月19日

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キャスト

ウォルター・ミティ: ベン・スティラー

シェリル・メルホフ: クリステン・ウィグ

ショーン・オコンネル:ショーン・ペン

テッド・ヘンドリックス: アダム・スコット

エドナ・ミティ:シャーリー・マクレーン

オデッサ・ミティ: キャスリン・ハーン

トッド・マハール:パットン・オズワルト


吹き替え声優

ウォルター・ミティ:岡村隆史

シェリル・メルホフ:三石琴乃

ショーン・オコンネル:山路和弘

テッド・ヘンドリックス:花輪英司

エドナ・ミティ:沢田敏子

オデッサ・ミティ:鯨エマ

トッド・マハール: 吉見一豊


あらすじ

世界を見よう、危険でも立ち向かおう、それが人生の目的だから」をスローガンに掲げるフォトグラフ誌LIFE。
主人公のウォルターは、LIFE誌のネガフィルム管理部門で働いている。


華やかな出版業界にありながら地味な部門で働く彼は、存在も地味。
けれど真面目な仕事ぶりから、部下からの信頼も厚く、特にフォトジャーナリストのショーンは、彼の仕事を高く評価していた。


そんな彼は一ヶ月前にLIFE編集部に転職してきた女性に想いを寄せていたが、声を掛ける事も出来ない。
彼女がパートナー探しのウェブサイトに登録していると知り、同じ所に登録してみるのが精一杯だった。
彼女の名前はシェリル。
夫と離婚し、12歳の息子のいるシングルマザー。
LIFEの掲げるスローガンに共感し転職したばかり。


そんな二人の元に、突然LIFE社事業再編とLIFE誌廃刊の報せが届いた。
そうして新しい上司が現れ、社員は次々とリストラされて行く。


LIFE誌の廃刊をいち早く知っていたショーンは、LIFEの最終号に相応しい写真を用意していた。
それは彼の最高傑作で、まさにLIFEの真髄を表現したものだと。
それを彼への誕生日プレゼントと共に彼宛に送ってくれたのだ。


届いたプレゼントはLIFEのスローガンが刻まれた革財布で、「今までの素晴らしい仕事に感謝」という言葉が添えられていた。
また、一緒に送ったネガの25番はLIFEの最終号の表紙にして欲しい、自分の最高傑作だ…という旨も書かれていた。


ショーンの手紙を読んだ彼は、慌ててネガを確認してみると、そこに25番は見当たらない。
今まで真面目に働いてきて、一度たりともネガを紛失した事などなかった。
それなのにどこを探してもそれが見当たらないのだ。


慌てた彼は、新しい上司には今準備していると伝え、他のネガの写真を手がかりに、ショーンを探す事に。
協力してくれたのは憧れのシェリル。
そして彼女の情報から、ショーンがアイスランドにいると知った彼は、オフィスを飛び出しショーンを探す旅へ。


まだ父が元気だった頃、彼はスケボーが得意で大会で優勝した事もあったし、夢はバックパッカーとして世界を旅する事だった。
けれど、突然の父の死で、彼は母と妹の為に働かなければならなくなり、夢は夢のまま眠りについた。
父の買ってくれたバックパックやトラベルノートと共に。


所が突然ショーンを探す事になった彼は、図らずもその夢を叶える事になる。
父の買ってくれたバックパックとトラベルノートを手にアイスランドに飛び出した事で。


ゆく先々でショーンの影は見えるものの、彼の姿を捉える事が叶わぬまま各地を回り、ついにアフガニスタンの高山でユキヒョウを撮影するショーンを見つけた。
そうしてやっと25番のネガが見つかると思った彼だったが………。


感想

世界を見よう、危険でも立ち向かおう、それが人生の目的だから
そんなスローガンを掲げるフォトグラフ誌LIFE。
主人公は出版業界で、LIFE誌に携わる…と、人が聞いたら華やかなイメージの中で働いていました。
所が彼は大変地味な男の人で、部門もネガフィルム管理部門。


父を失い家族の為と働き続けて来た彼が変わっていく様子が描かれていました。
そはまさにLIFEのスローガンのような人生に。
そんな様子と、その中で彼が変化していく様が本当に素敵で、壮大な人生という旅を見せて貰った気分になりました。


最初は一流のフォトジャーナリストのショーンが彼にプレゼントを送り、彼が25番の写真が最高傑作でまさにLIFEの真髄だと言った事から始まったのですが、その段階ではこんな物語になるなんて想像もしていませんでした。


地味な部門で仕事をしている彼は、妄想力が豊かで、壮大な妄想ばかり。
よく自分の世界に飛んでしまうというか。
そんな妄想も、彼の現在の生活と同様に表現されているため、見ている私達はどこからが妄想で、どこまでが現実なのか分からない。
でもそれはきっと彼自身がそうだったのかもしれない…と思うと、大変おもしろい描き方だなと思いました。


そんな妄想好きな彼だから、25番の写真がない事が騒ぎになり、それを探しにショーンを追いかけるのですが、そんな中起きる出来事がいちいち壮大で。
それも途中までは妄想なんかも出てくるので、どこからが現実なの?という感覚。
それでも次第に壮大な妄想に彼のいる現実が追いついて行く。


そうだ、妄想の世界こそが、本来彼が生きる世界だったのかもしれない
そんな風に思えるくらい、彼の人生は冒険の連続に。
世界を見て、危険に立ち向かい、そして人生の目的を見出して行く。
彼は彼らしい本来の人生を取り戻して行ったように思いました。


すべての旅を終え、最終的に探していたもは意外と近くにあった事。
だから旅自体は、彼の当初の「ショーンを探して写真を手に入れる」という部分からは外れてしまった事になる。
けれど、彼にとってとても必要な旅となった事は、旅を終えた彼の表情を見れば明確で。
そんな描き方がとても素敵でした。


最後に、ショーンがLIFEの真髄だと言った写真。
それはネガが見つかった後も、全く出ないままLIFEの最終号の発売となり、それを手にした時、始めて見ている私達もその写真を見る事が出来るのですが、その瞬間温かい涙がこぼれてしまいました。


そして細かい小ネタ的な要素が、全て後半に繋がっていた事も、素敵な作り方だなと思いました。
これも伏線だったの?という発見が楽しくて。
とても丁寧に作られた作品だと思います。


本当に素敵な作品でした。
生きるという事と、ただ生きているという事は違うんだろうな…と思わされました。
私もただ「生きている」のではなく、人生の目的を持ち、危険に立ち向かい広い世界を見ながらこれからの人生を「生きていきたい」と思えました。


LIFEのスローガンはいつまでも心に残るだろうし、またそのスローガンを映像で表現してくれたこの作品は、一生忘れる事の出来ない作品となりました。
素晴らしい作品との出会いに、感謝の気持ちでいっぱいです。


オススメ度&満足度

オススメ度:★★★★★
個人的満足度:★★★★★


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