映画「この世界の片隅に」ネタバレ4

のんさん、細谷佳正さんの映画「この世界の片隅に」のネタバレ(あらすじ)をまとめた4つ目です。

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兄の死

戦争に行っていた兄が死んだと知らせを受けた。
実家に戻り、骨が入っていると言う箱を開けると、石ころが1つ出てきた。
おそらく骨など分からないような状態だったのだろう。


あんなに強くて厳しい兄だった。
『鬼イチャン』と書く程の兄だったのに。
あっけなく死んでしまった。
人はこんなにもあっけなく死んでしまうものなんだ…と、兄の死を通し、すずは感じていた。


そうして周作との家路、周作に兄の話をしつつ、人の命の儚さを話た。
死んでしまったら、もう言葉も届けられない。
だから彼女は言う事にしたのだ。
先日の周作の行動に腹が立ったから。


この前は水原さんと話す時間をありがとうございました…と切り出し、けれど夫婦ってそんなもんですか?と怒る。
そんなすずに「わしにはあげない怒り顔、見せんかった」とヤキモチを妬く周作。
今見せとるでしょう」と怒るすず。


そうして普段おとなしい二人が、思いがけず喧嘩を始めたものだから、電車からずーっと家まで喧嘩が止まらない。
けれど良かったのかも知れない。
人の命は儚いから。
いつ会えなくなるかも分からない。
伝えたいことは後では伝えられないかも知れない。
今しか伝えられないのだ。


軍人に

空襲警報が鳴り響く。
警報だけの時もあれば、空襲が酷い時もある。
警報より先に空襲が始まる事も。


ある日など、外で警報よりも先に空襲が来て、晴美と二人で畑にいた所を、義父の円太郎に助けられた事も。
その後、夜勤明けだった義父は、そのまま地べたに倒れ込み、空襲中だというのに熟睡し、何事かあったのかとすずと晴美を驚かせた。


そんな空襲が激しさを増す中、ある夜義父が戻らなかった。
その夜の事だ。
周作が軍人になる事を告げられた。
三ヶ月間の訓練に参加するから、しばらく帰れなくなると。
こんな細うてこんまいすずさんに、男の居ないこの家を守れるんかのう」と泣きそうな声で呟く周作。
無理です」と涙を堪え立ち上がったすずだったが、辛そうな周作の背中に寄り添い「ウソです」と告げる。


けれど無理だと言うのが本音だったろう。
誰だって空襲続きで不安で堪らない。
未だ義父は戻らないし、これからは周作もしばらくは帰れない。
女しか居ない家で、どこまで頑張れるだろう?と不安になったのだろう。


それでも周作を少しでも安心させたくて、大丈夫なフリをする。
あんたの事が好きです。けど三ヶ月も会わんかったら、顔を忘れてしまうかも知れん。だからうちはこの家であんたの帰りを待ってます」と言うすず。


そうして周作は三ヶ月の訓練へと向かった。
未だ義父の安否は分からない。


失くした右手と晴美の命

義父は生きていた。
海軍の病院にいたのだ。
電報を受け取った径子が、会いに行き義父の荷物を受け取ってきた。
径子の話によると、義父は退院間近らしい。


海軍の病院にいる事で、戦況がよく分かるようになった義父は、径子とその日相談して、晴美を黒村の家族が疎開した下関へと行かせる事を決めた。
だから帰宅後、義父の話をしながら、時計の修理を頼まれた…と切り出し、黒村の所へ行ってみると続けた。
うちも行くの?お兄さんの所へ」と嬉しそうな晴美。
けれどその時はまだ径子しか知らなかった。
晴美を下関へ疎開させる予定だなんて。


翌日すずと径子と晴美とで、義父円太郎の見舞いへ出かけた。
見舞いへ行きつつ、その後汽車にのり下関へ向かう予定だ。


所が切符売り場は長蛇の列。
仕方がないので、径子が切符売り場に並び、すずは晴美を伴い円太郎の病院へと向かうことに。
海軍の中へ入れる?と嬉しそうな晴美と共に円太郎を見舞う。
そこですずは初めて知らされたのだ。
晴美を疎開させる計画について。


切符売り場で晴美を任せた時の径子が、元気なさそうに見えたすずだったが、その円太郎の話で納得した。
晴美と離れるのが辛いのだ…と。


見舞いの帰り、戦艦を見たがる晴美と歩いていると、空襲警報が。
家までは戻れない。
どうしようか
と周りを見ると、こっちへと手招きしてくれるおばあさんが。
そうしておばあさんと共に防空壕へと避難。


最近は空振りばかりだから…と、その近隣の人たちは話ていたのだが、その日は違った。
二人が逃げた防空壕付近も空襲があり、中に居ても酷い音と揺れで大変だった。
怖がる晴美を励まし、なんとか空襲をやり過ごしたすず。


そうして外へ出ると、先程まで塀で海が見えなかった一角に、空襲により穴が空き、向こうが見えるようになっていたのだ。
戦艦好きなお兄さんの所へ行くから、戦艦を見ていきたいと言っていた晴美は、喜んでその穴から向こうを覗く。
するとそこに軍人方が通りかかり、「不発弾は時限爆弾だから、気をつけえ」と声をかけてくれたのだ。


軍人の言葉にすずは思い出していた。
以前時限爆弾の話を聞きノートにメモした時の事を。
その時ノートに描いた穴と、晴美の目の前に広がるそれは酷似していた。
晴美さん、危ない」と晴美の手を引いた瞬間、爆発が起こった。


そうしてすずは右手を失い、手を繋いでいた晴美は命を落とした。


左手に風呂敷包み、右手に晴美さん。
それが逆だったら、せめて晴美さんだけでも助けられた?
下駄を脱いで走ったらどうだったろう?
どこか飛び込む溝があったなら
…と。


止まらない後悔。
けれどいくらそれを繰り返した所で、何も変わらない。
彼女の右手も晴美も戻らない。


広島へ帰っておいで

晴美を失った径子は、すずを責めた。
本当にすずが悪いと思っている訳ではないだろう。
ただ、娘を失った悲しみのやり場を探していたのだろう。


円太郎も退院し並んで横になる。
療養中のすずは、その後円太郎が会社へと復帰しても、ゴロゴロと布団の中で過ごしていた。


誰が怪我をしようが、誰の命が失われようが、敵国にはそんな事は関係ない。
お構いなしに鳴り響く空襲警報。
片手のないすずも、なんとか防空頭巾を被り、暗い中豪へ逃げ込もうとしていた。


空には照明弾が放たれ、夜空が明るくなる。
その明かりに見とれていると、家の中に火がつくのに気づいた。
周作をここで待つと約束した家だ。


片手しか使えないながらも、必死に布団で火を消そうとする。
上に乗りゴロゴロ転がると、すずのワンピースの裾にまで火がついた。


するといつまでも来ないすずを案じ、義母のサンと径子がやって来て、消火を手伝ってくれたのだ。
そうして家は無事に焼けずに済んだのだった。


翌朝、酷い空襲で焼け出された人たちが道端にいる中、ぼんやりとすずが歩いていると、周作が帰ってきた。
訓練は?」と尋ねると「中止になった」と言うのだ。
そうして怪我はあるものの、すずが無事な事を喜んでくれる周作。


良かった」と皆が言う。
家が焼けないで良かった。
あんたが無事でよかった。
不発で良かった。
良かった。
良かった。



でも分からない。
一体何が良かったのだろう?



そんな気分が落ち込むすずの元へ、妹のすみが訪ねて来た。
すずの怪我の事を聞き、案じてくれたのだ。


そうしてすみを送る為にと外へ出たすずに、すみは言うのだ。
広島へ帰っておいで」と。
怪我で家の事も出来ないし、晴美の事もある。
きっとここには居づらいだろう…と。


たしかに居やすい環境ではなかった。
空襲も多いし、径子との関係もあれからは複雑なものとなっていたし。
家の事もまともに出来ない自分に、居場所はあるのだろうか?と思えるほど。


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